ホオベニシロアシイグチ


キノコを楽しむ人には、収集型の人と、採食型の人がいる。
「収集型の人」というのは学術的な興味であったり、あるいはコレクターとして多種多様なキノコとの出会いを喜び、写真に収めたり、創作の題材にしたりする人たち。だから、どんな猛毒キノコであっても、どんなに小さなキノコであっても、興味の対象になる。

いっぽう「採食型の人」というのは、採集して食べるのがもっぱらの目的であって、美味しいキノコと、怖い毒キノコさえ知っていればおおむね事足りる。ただ、それがなかなか難しい。
たとえば前者と後者の要素を1:9ほどの割合で備えている私の場合、よくわからない美味しそうなキノコに遭遇して「食べるべきか…食べざるべきか…」と逡巡する場面がよくある。今回ご紹介するのも、人を惑わすそんなキノコ。

初秋の頃、キノコの気配はどうかなと、仕事の合間にときどき立ち寄る公園の遊歩道を歩いてみた。

シロオニタケ_1

シロオニタケ_2

危険な雰囲気を漂わせているシロオニタケの写真を撮って、蚊にたかられながら来た道を引き返していると、道の下の斜面にネズミ色の大きなキノコの傘面が見えた。

もしやと思いながらサンダル履きで斜面を降りて確認してみると、案の定、それは白い脚に特徴的な網目模様のある「ホオベニシロアシイグチ」だった。

ホオベニシロアシイグチ_5

以前に出遭ったのは2019年の秋なので、4年前になる。同じ公園の別の場所で3本を採集した。その時点では初めて見るキノコだったけれど、美味キノコのヤマドリタケモドキを白くしたような容姿が好ましく、持ち帰って図鑑で調べてみることにした。
ところが、そのいかにも美味しそうなキノコの情報が、手持ちの2冊の図鑑に見あたらなかったのである。

ホオベニシロアシイグチ_1

ホオベニシロアシイグチ_2

ホオベニシロアシイグチ_3

ホオベニシロアシイグチ_4

「食べるべきか…食べざるべきか…」

そんなふうに逡巡しながら茹でで食べてみて驚いたのがこのキノコなのだ。酸っぱいのである。
少量を試食して酸味と食感の良いことを確認し、一昼夜水に浸しておいたものを全量食べた。酸味の成分は水に溶けやすいようで水さらしの処理で半減し、汁物にするとプルプルと舌触りもよく、美味しく頂いた。

ホオベニシロアシイグチ汁

ホオベニシロアシイグチの名前はネット検索で知った。「酸っぱくて白いイグチ」で検索したら、符合する情報がたくさん出てきた。良い時代になったものである。

今回収穫したキノコは昆布和えにした。郷里の青森では、アミタケやハナイグチなどのヌメリのある多孔菌類を、ヌメリの強いガゴメ昆布と合わせた松前漬け風の惣菜が市場の店頭でも売られている。まさにヌメリの競演である。

ホオベニシロアシイグチ昆布和え_1

赤唐辛子や 食用菊なども一緒に和えるとさらに美味しい。この料理なら、ホオベニシロアシイグチの酸味も活きる。

ホオベニシロアシイグチ昆布和え_2

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テーマ : アウトドア
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

オドサマ

Author:オドサマ
郷里の津軽地方ではナイスミドルをオドサマと呼びます。まだそれほどの年齢でもないのですが、故郷への親愛をこめてハンドルネームとしています。現在は新潟県東頸城在住です。古代、東北は採集民の楽土であったといいます。その血統によるものか、自然の中で食材の採集を楽しみ、調理を楽しみ、食べることを楽しむことで、日々心身が満たされています。そんな喜びをブログを通して多くの方にお伝えできればと思っています。

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